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オリンパス Pen Wとは
二倍撮れるハーフサイズカメラ
オリンパスPen Wは、初代Pen発売の5年後、1964年に登場したハーフサイズカメラです。
ハーフサイズカメラとは、35mmフィルムの撮影コマを24mm×18mmと縦半分にして、36枚撮りフィルムなら72枚の写真を撮ることのできるカメラで、撮像サイズを小さくすることでカメラ本体も小さくすることができます。
登場当時はスナップ写真がブームとなっていて、小さくて携帯性に優れたカメラが待ち望まれていました。
プロ志向の広角専用機
Pen Wの最大の特徴は、35mmサイズ換算で36mm相当となる、25mmの高性能な広角レンズです。
非常に小さなレンズですが、優れた設計によって歪みが良好に補正され、フレアも少なく、驚くほどの描画性能を持っています。
また、開放f値はPenSと同じf2.8と明るく、暗い場所で威力を発揮します。
使いやすさ
ボディ上部を見てみると、倍率0.5倍の大きなブライトフレームファンダーがあります。目測式ですがファインダーは重要部品でコストを惜しんでいない造りになっています。
シャッターボタンは四角く押しやすい形をしていて、小さいながらもレリーズを取り付けられるようになっています。シャッターボタンを押すと、野外ではほとんど聞こえないくらい静かにシャッターが動作します。
ボディ正面にあるレンズ、ここにはシャッター速度や絞り、ピント合わせを行うダイヤルが集中していて、片手で操作を行うことすら出来ます。
ピント合わせを行うピントリングには2mと5mのところにクリックストップがあり、回転が軽く止まるようになっています。ハーフサイズは被写界深度が深いため、いずれかの位置でほとんどピント合わせが間に合ってしまうのです。
レンズ部には22.5mm市販のフィルターを装着することができます。また、ピンtリング部分には、Leitz社のフードやキャップが使えるようになっています。これは設計者の方がライカの愛用者であり、ライカのサブカメラとして設計したためとも言われています。
フィルムの巻き上げは写ルンですと同様の方式で、たくさんの撮影でも素早く巻き上げることができます。
プロのサブカメラとして
オリンパスペンは小さなボディと安価な発売価格という制約の中で、コストのほとんどをレンズに掛けています。
Pen Wは、ハーフサイズ一眼レフカメラ「Pen F」を意識して設計されています。ズームレンズを付けたPenFを持ち、一方でハイクラスのサブカメラとして使われるために開発されました。
プロフェッショナル及びハイアマチュアユーザーをターゲットとしたため、ブラックモデルのみ存在し、販売期間は2年と短期間で終わっています。そのために流通数が少なく、中古ではかなり高値で取引されています。
小さいながらも使いやすくまとめられ、高性能なレンズを搭載したこのようなコンパクトカメラは、現代では生み出されることはないでしょう。
是非オークションで出品されていたら、ハイエンドモデルの良さを実感してください。
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スペック
- 発売年
- 1964年9月
- レンズ
- E. Zuiko 25mm f2.8
- シャッタースピード
- B・1/8~1/250
- シャッター形式
- レンズシャッター
- 露出計
- なし
- 電源
- なし
- セルフタイマー
- なし
- サイズ
- W108×H68×D40mm
- 重さ
- 380g
- 発売価格
- 10000円