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コンタックスIとは
技術の粋を集めたハイスペックカメラ
コンタックスI型は、第一次世界大戦後にドイツの光学メーカーであるイカ、エネルマン、ゲルツ、コンテッサ・ネッテル社が合同して設立したツァイス・イコン社によって生み出されました。
世界最高峰と謳われていたライカに対抗するため、ハインツ・キュッペンベンダー博士らにより設計でスペックの高いカメラが出来上がりました。
基長線はライカの二倍、高速シャッターは1/1000秒
コンタックスの特徴は、精度の高いピント合わせの可能となる長い基線長にあります。前期モデルで103mmもあり、ライカDIIの38mmと比較すると、2.7倍にもなります。これは望遠側ではかなり優位な設計となっています。
シャッター速度は1/1000秒まで高速化されていて、耐久性を上げるために、シャッター幕には航空機用のジェラルミン素材を使っています。シャッター速度は高速になるほどムラ無く精度を出すのが大変になりますが、コンタックスI型の場合はフィルムへ当たる光の量を正確に制御するため、幕速度を4段階に変化させています。
マニュアル操作の楽しいダイヤル
前述のとおり、幕速度を4段階に変化させる仕組みがあることで、シャッターダイヤルも4段階切り替え式になっています。
一つのダイヤルには、フィルム巻き上げとシャッター速度設定の2つの役割があります。シャッターの設定は、ダイヤルリングを回してマークを合わせ、そのマークの色と同じ別のマークにシャッター速度表記を合わせることで行うことができます。
これはコンタックスIだけの特殊な操作で、故障にならないよう、操作を間違えて無理をしてはいけない仕組みになっています。
しかしながら、この「儀式」はレトロなカメラを楽しむには全く相性の良いもので、いつのも撮影はより一層楽しいものになるでしょう。
孤高の銘機
同年代に発売されたライカIIIaと甲乙付け難いほど完成されたコンタックスI型は、一体どっちが優れているのかという「ライカ・コンタックス論争」を日本で引き起こします。それほどに優れた機能を持つ同機は、現代においても中古で人気のあるカメラとなっています。
四角く、全体を黒で覆った金属製のボディはまさに孤高の名機にふさわしく、カメラを持つ喜び・撮る喜びを最も感じさせてくれるに違いありません。
現在のオークション出品
バリエーション
- I-1
- 距離計ミラーが銀メッキ
- I-2
- 距離計ミラーが金メッキ
- I-3
- 1/2秒までのスローシャッターあり
- I-4
- 三脚取り付け金具改良
- I-5
- 基線長を103mmから93mmに変更など。
- I-6
- -
- I-7
- シャッター最高速が1/1250秒。
最近「コンタックスI」を話題にしたブログ
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スペック
- 発売年
- 1932-1936年
- マウント
- -
- ファインダー倍率
- 0.5倍
- ブライトフレーム表示
- -ミリ
- 距離計基線長
- 103ミリ
- 有効基線長
- 103ミリ
- シャッタースピード表示
- Z・25・50・100・200・500・1000
- シャッター形式
- 鎧戸式縦走りメタルフォーカルプレーンシャッター
- 露出計
- なし
- フィルム巻き上げ
- ボディ前面ノブ
- フィルムカウンター
- 手動リセット式
- フィルム巻戻し
- 引き上げ式ノブ
- セルフタイマー
- なし
- サイズ
- W135×H75×D45ミリ
- 重さ
- 550グラム