どういう態度で撮影すべきか / ストリートスナップ撮影方法入門

どういう態度で撮影すべきか

「ストリートスナップがいろいろと面倒なことは分かった、ではどう撮ったらいいのか?」

その問に正解はありませんが、一つのヒントをご紹介します。

再質問:「何故気付かれてはいけないんですか?」

このページを読んでいるあなたはプロではないと思います。お仕事をされていて、休日に写真を撮っているであろうと思います。違ったら失敬。

仮にそうであるとして、被写体となる相手も普段お仕事をされていて、休日にリフレッシュをされているのであろうと思うのですね。たまの休日を良い気持ちで過ごしたいと思っておられるわけです。

思い思いに休日を過ごしているところへなにか妙な人間がチラチラ見える・・・それが私達、フォトグラファーなのです。こんなんが現れたら全然気が休まりません。

だからこそ、ストリートフォトグラファーは気付かれてはいけないのです。怒られるから気付かれないようにするのではなく、他所様の人生の時間を大切にするために気付かれないようにしなくてはならないのです。

多くの人はここを見誤ります。それは自分のことしか考えていないからです。そして引き起こされるのが、トラブルの数々なのです。

また、トラブル回避ばかりを考えているとトラブルを引き起こしてしまいます。それは彼氏と喧嘩したくないとしょっちゅう喧嘩をしている若い女性のように、勝って負けることで頭がいっぱい、幸せのことなど全く考えてないのと同じです。

他所様の人生は尊いです。良い気持ちで過ごして欲しいと思います。

手段は問いません

ストリートスナップは邪魔にならないようコソコソやっていろという話ではありません。それはトラブル回避のことばかり考えている人がやることで、結果としてトラブルを起こし易くしてしまいます。

気付かれない目的はなんでしょう?それは相手が良い気持ちで休日を過ごして欲しいからですね。なら、目的のためなら手段を選ぶ必要は、ありません。

おしゃべりで人を楽しませることが出来るなら、気付くも気付かないも、話しかけて写真を撮るのが尚更良いかもしれません。

客観視してみましょう。

少し話が脱線しますが、何故、街中にいる不埒なナンパ野郎に女性がついて行ってしまうか知っていますか?それはナンパ野郎と話をするとすごく楽しいからです。一人で居るよりも、友達同士で陰口を言い合うよりも、何百倍も楽しいからホテルまで行ってしまうのです。

一方で、強引なナンパをして警察を呼ばれる人もいます。馬鹿ですね、恥さらし…あれ?なんだか、ストリートフォトグラファーにも同じようなことが言えると思いませんか?

強引な撮影をして、トラブルになって、相手が、世相が、法律が・・・ナンパ野郎だったらなんて言われるでしょうね。ましてやナンパ師と呼ばれる人が事ある毎に月刊雑誌で愚痴り、トークショーで愚痴り、みんながウンウンと頷いていたとしたら。。。あ、これ、某写真家のことですね。未だにゆりかもめのカップルを憎んでいる風に晒しあげるのはプロ根性ですな。

自分でしていることが結果を作ります。なので、トラブルになったのは撮影者本人に原因のある因果応報なのです。

そして因果応報であるからこそ、すなわち、自分で行動をコントロールできるからこそ、お互い気持ちの良い休日を過ごすことだってできるんです。

自分や相手をどういう気持ちにするかは、あなた次第。どんな世界を望み、どんなふうに撮影し、どのような一日を過ごしたいですか?