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W ニッコール 2.5cm f4とは
航空写真にも使われたトポゴン型レンズ
W ニッコール C 2.5cm f4は、ニコンのレンジファインダー用レンズです。
世界大戦中に周辺像の歪みの少なさから航空写真用レンズとして多用されたトポゴン型のレンズ設計を採用しており、周辺光量の少ない同レンズ型としては最周辺部で13%も光量を確保するなど写真用レンズとしての非常に性能の高いレンズです。
レンズのマウントはニコンSとライカLの二種類あり、ニコンS用のものは唯一ヘリコイドを持たず、ボディ側のギヤのみでピントを合わせる珍しいタイプです。
S/Lマウント共に軽量であり、なおかつボディに装着すると付けていることを忘れてしまうくらいの小ささ。フットワークの軽さを活かした撮影が楽しめます。
製造困難な微細レンズ
一際目を引くのが鏡胴の中央奥に収められた小さなガラスです。
4枚で構成された丸いレンズのうち、内部の二枚は厚さ0.45mmでありません。これには非常に高い精度でのレンズ加工が必要であり、また組み立ても薄くて丸いレンズは大変取り扱いの難しいものだったようです。
広角臭さのない絶妙な描写
トポゴン型のレンズらしい、画面周辺に歪みの少ない描写です。直線的な建物もスッキリと写ります。
そればかりでなく、収差を残存させて適度な解像とコントラストを付けて自然な描写を実現。特に使用頻度の高いf8での画質が最良です。
非常に実用的なレンズでもありますが、製造本数は少なく、中古での流通は極めて少ないのが残念です。オークションの出品に期待したいところです。
現在のオークション出品
オークションの出品はないようです。
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スペック
- 発売年
- 1953年(Lマウント:1955~)
- マウント
- ライカL、ニコンS
- 絞り
- f4-f22
- 最短撮影距離
- 0.9m