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W ニッコール 3.5cm f2.5とは
9年間製造された人気の定番レンズ
ニッコール3.5cm/f2.5は、ニコンS、ライカLマウントなどレンジファインダーカメラ用のレンズです。
ニコンSの発売から二年後の1952年に発売され、鏡胴のデザインなどを変えながら9年もの間製造が続けられました。
ニコンSマウントが15000本、ライカLマウントが7000本と、当時のレンズとしては安価だったこともあって非常に良く売れたレンズです。
優れたレンズはNIKONOSにも受け継がれる
ニッコール3.5cm/f2.5は、後に新設計にて世界中のダイバー達の間で圧倒的支持を得た水中カメラ「ニコノス」の標準レンズとして採用されたことでも知られています。
レンズの設計はニッコール3.5cm/f1.8などニコンを代表するレンズを手掛けた東秀夫氏によって設計されており、基本設計の優秀さや製造のしやすさから、修正設計を行って新しいレンズに生まれ変わったのです。
絞りを開ければ柔らかい「クセ玉」
この時代のニッコールレンズは、線の細い繊細なシャープさと階調豊かな適度なコントラストを持つ柔らかさが特徴です。
絞り開放からf4までは柔らかく、f4-f5.6に絞ると周辺像や光量不足が改善されます。f8-f11では画面周辺までシャープになり、f16-f22まで絞り込むと回折の影響でシャープネスは低下しますが点像が揃います。
開放でのボケ味には癖があり、円周に沿った流れや二線ボケ傾向など賑やかでオールドレンズ派には嬉しい特性です。
全体として優秀なレンズであり、逆光には強くはないものの、強い光線下でもコントラストが高くなり過ぎない扱いやすいレンズです。レンズの小ささからも、ミラーレスカメラへの装着もピッタリです。APS-Cサイズで50mmレンズ相当になりますので、今、注目を高まっているレンズです。
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スペック
- 発売年
- 1952年
- マウント
- ライカスクリュー(L)マウント
- レンズ構成
- 4群6枚(ガウス型)
- 絞り
- f2.5-f22
- 最短撮影距離
- 0.9m
- フィルター径
- 43mm
- 重量
- クローム:200g、ブラック:115g、鏡胴絞りタイプ:105g
- 発売当時価格
- 1954年:27560円、1960年:22000円、1963年(鏡胴絞りタイプ):18000円