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W ニッコール 2.8cm f3.5とは
明るい28mmレンズが日本から出た時代
W ニッコール 2.8cm f3.5は、現ニコンのレンジファインダーカメラ用レンズです。
当時の28mmレンズといえば、1930年代に発売されたテッサー2.8cm/f8やヘクトール28mm/f6.3などf値の暗いレンズであり、ライツでさえ、1955年にf5.6のズマロン28mmを発売するに留まっています。
そのようななかで日本勢は、1950年代にキヤノン28mm/f2.8やW ニッコール2.8cm f3.5といった明るいレンズを世に送り出しました。
当時、28mmと言えば超広角レンズの部類ですので、追いつけ追い越せの時代を象徴するようなレンズです。
歪みの少ない緻密な描写
広角レンズでありながら、歪曲の少ない優秀なレンズです。
この時代のニコンレンズの特徴か、繊細でありながら引き締まった強い描写で大変シャープな印象を受けます。
絞り開放では周辺に像の流れと光量低下が見られますが、シャープさと描写の良さに高い評価を受けています。
いくつかのバリエーション
レンズマウントにはニコンSとライカLのものがあります。ニコンは自社でカメラを製造するまではLマウントなどのレンズを供給していました。
初期のものはクロームの鏡胴であり、途中からブラックペイントのものに変わります。また、「W-NIKKOR C」と前面のリングに表記されているものと、「C」がないものがあります。「C」はコーティングの施されたレンズであることを表しているのですが、後にコーティングが当たり前になると「C]は外されました。
付属品がさらにレア
それほど流通量もなく、探すのに苦労するレンズですが、フィルターとフードはさらに入手困難なレアアイテムです。
フィルター径は34.5mmというマイナーなもので、数少ない純正品を探すことになります。また、フードも同じく入手困難ですが、レンズが鏡胴の奥に収まっていることもあってか逆光に強いため、無くても実用には問題ありません。
現在のオークション出品
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スペック
- 発売年
- 1952年
- マウント
- ライカL、ニコンS
- レンズ構成
- 4群6枚