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ニコン S3とは
シンプルな分だけ明るいファインダー
ニコンS3はS2の後継機種として発売されたレンズ交換式レンジファインダーカメラです。高級機SPと普及機S3という位置付けとされています。
自動視差(パララックス)補正は省略され、35mm,50mm,105mmの三種類のフレームが常時表示されるようになりました。対応画角はSPの28mm-135mmに対して35mm-105mmとなり、レンジファインダーでよく利用する画角である35mmレンズが使いやすくなっています。
また、SPまで続いた金蒸着プリズムを銀蒸着に変更し、コンタックスから続く緑の暗いファインダーは解消されて、SPよりもファインダーは明るくて見やすくなっています。そのため、多くのファンがSPではなくS3を好むようになりました。
35mmで等倍ファインダー
ニコンS3のファインダーは35mmの画角に対応していながらも等倍ファインダーを採用しています。ライカでも35mmに対応したM2では倍率を0.72倍に下げていますので、見比べてみれば相応大きく景色がファインダーに映ります。
ライカM3が35mmに対応していたら、ニコンS3のファインダーを使った時のような見え方になるかもしれません。
ささやくシャッター
S2で不評だった大きなシャッター音はS3で改良され、その小さな動作音は「「ささやくシャッター」と称されます。広角レンズを使ったスナップ撮影では大きなアドバンテージとなるでしょう。
現在のオークション出品
オークションの出品はないようです。
バリエーション
- ニコンS3オリンピック
- 東京オリンピックを記念して発売されたニコンS3です(発売は東京五輪の後)。ボディはブラック仕上げで、シャッターにはチタン幕を採用しています。
- S3M
- 1960年4月発売、ハーフサイズモデルで、モータードライブS-72と連動して秒間6コマ、調整により秒間9コマの撮影が可能。生産台数は195台で、報道関係で重宝されたために消耗が多く、珍品として高値で取引されています。
- S3 2000 ミレニアム
- 2000年発売の復刻モデル。完全予約制で国内予約数は8000台と言われています。布幕シャッターとガウスタイプレンズのオリンピックバージョンの復刻です。価格は48万円(ブラックボディは53万円)。
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スペック
- 発売年
- 1958年
- マウント
- ニコンSマウント
- ファインダー視野率
- 90%
- 有効基線長
- 36mm
- シャッタースピード表示
- T・B・1~1/1000
- シャッター形式
- ゴム引き絹羽横走プレーンシャッター
- フィルム巻き上げ
- レバー式
- フィルム巻き戻し
- A・Rリングクランク式
- セルフタイマー
- あり
- 露出計
- なし
- 電源
- なし
- サイズ
- W136×H79.5×D43.5ミリ
- 重さ
- 580グラム
- 生産台数
- 5895台
- 価格
- 71400-86000円(50mm/f1.4付)