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キヤノン25mm f3.5とは
トポゴンタイプで最高の明るさ
キヤノン25mm f3.5は、1956年にキャノンが発売したライカLマウントの超広角レンズです。
このレンズは、ドイツのカール・ツァイス製レンズ「トポゴン」(Topogon)のレンズ構成を元にしています。1933年にツァイスはf6.3の明るさを持つトポゴンを発表。第二次大戦後にはコンタックス用にf4へ改良されています。
とても小さくて薄いレンズが2枚づつ前後対象に並ぶトポゴンは、その小さなレンズの製造に手間が掛かるために生産効率が悪く、また描写性能も周辺光量の低下が大きいこともあって、その後はビオゴンタイプに替わっていきました。
それでも、当時は25mmの画角を実現できるレンズは少なく、このキヤノン25mm f3.5のほか、Wニッコール C 2.5cm f4やロシア製のオリオン 15 28mm f6等にも採用されています。
キヤノンの場合、非常に強い屈折率を持つ曲面レンズ全群に配置し、最後部にディストーション補正のための平たい特殊光学ガラスを入れています。ただ一枚のガラスのように見えて、屈折が大きく変化する、他に例のない特殊なレンズ構成です。こうした優れたレンズ設計もあって、当時25mmの焦点距離レンズにおいてf3.5は世界最高の明るさでした。
オールドレンズの味を存分に楽しめる描写力
Canon 25mm f3.5は、この時代の他のキヤノンレンズと同様、絞り開放時のピント面の線は繊細なまでに細いのが特徴です。
光の滲み、ゴーストやフレアは、レンズの経年劣化により個体差があるかもしれませんが、オールドレンズらしい空気感や雰囲気はこのレンズでしか味わえません。
非常に小さく、まるでトポゴンのようなレンズ。加工精度が良く非常に良く出来ています。絞りを開放にするとほんの少し羽根が絞られているところなどは、このレンズの大きなポテンシャルを感じます。
マイクロフォーサーズで35mm換算50mmの標準レンズに。
25mmという画角はあまり見慣れないかもしれませんね。そして、マイクロフォーサーズ規格では、25mmレンズは25mm換算で50mmとなり、ちょうど人間の目と同じ画角になります。
35mmカメラでは基本ともいうべき50mmの画角を楽しめるオールドレンズは貴重です。特に今はキヤノンのレンズがお買い得な相場価格となっています。
ゆえに人気があってなかなかお目にかかれない珍しいレンズでもありますので、ぜひ手に入れたいという方は、このページのブックマークを。オークションの出品情報を毎日更新していますよ!
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スペック
- 発売年
- 1956年
- マウント
- ライカスクリュー(L)マウント
- レンズ構成
- 3群5枚
- 絞り
- f3.5-f22
- 最短撮影距離
- 1.0m
- フィルター径
- 40mm
- 重さ
- 145g
- 発売当時価格
- 32500円