ニッコール 13mm f5.6

Nikkor 13mm f5.6

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ニッコール 13mm f5.6とは

設計不変で20年以上のロングセラー

ニッコール 13mm/f5.6は、ニコンの一眼レフ用に発売された超広角レンズです。

当初は「13mm/f8」というレンズが1971年に設計されていましたが、これを改良したのが、13mm/f5.6です。1973年に試作し、1976年3月に受注生産が始まりました。

設計者の森征雄氏は、この超広角レンズについて米国特許を取得したことで、新しいレンズタイプの発明であることが認められました。

発売以来基本設計は変わらず、生産終了まで20年以上に渡るロングセラーレンズとなりました。

室内写真にも使える、歪まない最強の描写力

13mm/f5.6を見た時に一際目を引くのが、直径115mmの巨大な前玉です。

レンズは12群16枚という複雑な構成となっており、非常に特殊であることが分かります。これらのレンズは、広角レンズにて像の歪みとなる歪曲収差(ディストーション)や色収差など諸収差を補正するために設計されているのです。

また、焦点距離の3倍以上のバックフォーカスを確保する、つまり、至近距離でもピントの合うレンズにするために近距離補正方式を採用し、無限遠から0.3mまでを全域でシャープに結像させます。

他に類を見ないほどの大画角でありながら優れた光学性能を持つレンズとして絶賛されるほど、実際の描画は驚くべきものです。シャープであることはもちろんのこと、画面の周辺でも像が歪みが極めて少ないのです。そのため、室内写真でも垂直水平をしっかりと写すことができます。

超広角レンズですので画面内に光源があるとゴーストが発生する宿命を背負っていますが、ゴーストはハレ切りなどで簡単に取り除けますのでご安心を。

巨大で高価なレアレンズ

前玉の大きなレンズとズシリとした重さは13mmという超広角レンズであることを表しています。

ニッコールレンズの中でも高価なレンズのうちの1つで、300mm/f2.8の二倍の価格でした。現在では中古でプレミアが付き、非常に高額で取引されることもあります。

オークションでもまず見ることはないだろう希少なレンズです。

現在のオークション出品

オークションの出品はないようです。

バリエーション

ニューニッコール 13mm/f5.6
1976年発売、1977年生産終了。
Ai ニッコール 13mm/f5.6
1977年発売、1982年生産終了。Aiに対応
Ai ニッコール 13mm/f5.6S
1982年発売、1998年生産終了。Ai-S対応

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スペック

発売日
1976年
焦点
13.3mm
レンズ構成
12群16枚
絞り
f5.6-f22
絞り枚数
7枚
最短撮影距離
0.3m
重さ
1200g