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ニッコール 20mm f4とは
小型軽量化された超広角レンズ
ニッコール20mm/f4は、ニコンの一眼レフカメラ用の超広角レンズです。
既に開発されていたNikkor-UD Auto 20mm/f3.5は非常に優れたレンズであり、高い評価を得ていた一方で、レンズの大きさにただ唯一不満が残されていました。ニコンF開発陣は、交換レンズのフィルターサイズを52mm、望遠レンズや特殊なレンズに限っては72mmで統一しようと考えていたのです。
13mm/f5.6などの超広角レンズを手掛けた森征雄氏は、当時の常識であった最前面を凹レンズにするところを凸レンズで設計し、凸先行型超広角レンズという新しいレンズタイプを発明しました。その結果、Nikkor-UD Auto 20mm/f3.5に比べて二回り小さく、50mm/f1.4よりも薄いレンズとなったばかりでなく、描写も見分けがつかないほどソックリに写り、性能に遜色のない高性能レンズが完成したのでした。
シャープで高品位な描写
本来大柄になりがちな20mmという焦点距離を世界で初めて小型化に成功したレンズです。その描画性能は小型化で犠牲にされることがなく、絞り開放から驚くほどの性能を発揮します。
階調は豊富でコントラストも良好でヌケが良く、繊細でシャープな描画です。色ノリは淡白で、ボケ味に癖がなく、非常に品のある絵を生み出します。
小型でありながら歪曲は少なく、絞り開放ではわずかながらですが、広角レンズで画面を引き締める周辺減光が生じます。性能が良いため、一段絞るとほぼ解消されてしまいます。
逆光に強く、近くに寄れる
超広角レンズでは光源が画面内に入るのは良くあることです。ニッコール20mm/f4は逆光に強く、レンズフードの必要性を感じない程です。
また、最短撮影距離は0.3mと短く、被写体を極端にデフォルメしたり、超広角レンズならではの効果が期待できます。7枚の絞り羽根が生み出すボケ味も素直ですので、超広角の迫力とボケ味の美しさを両立させることができます。
また、リバースリングを使ってカメラにレンズを逆付けすると、等倍以上のマクロ撮影が可能になります。逆付けでは広角レンズほど倍率が高くなるためです。小さなレンズ一本で超広角からマクロ撮影までと優れた性能で大きく活躍します。
現在のオークション出品
バリエーション
- ニューニッコール 20mm/f4
- 1974年11月発売
- Ai ニッコール 20mm/f4
- 1977年3月発売。Ai対応
最近「ニッコール 20mm f4」を話題にしたブログ
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スペック
- 発売日
- 1974年11月
- レンズ構成
- 8群10枚
- 画角
- 94度
- 絞り
- f4-f22
- 最短撮影距離
- 0.3m
- 重さ
- 210g