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ニッコール S オート 5.8cm f1.4とは
ニッコール50mmレンズの原点
NIKKOR-S Auto 5.8cm/f1.4は、ニッコールレンズでも古いレンズのうちの一本です。
50mmニッコールの原点ともいうべきレンズで、一眼レフが登場した当時、フランジバックを確保する都合で50mmの明るいレンズを実現することが難しく、8mm伸ばした58mmのレンズとして設計されました。
現代のレンズにも受け継がれる、当時としては珍しいガウスタイプレンズで、このレンズを原型として「ニッコール S オート 50mm/f1.4」などの数々の銘玉が生まれました。
ニッコールの「優しい描写」
オールドレンズらしく、絞り値によって描写が大きく変わります。
f4より絞ると現代のレンズと変わらないとてもシャープな描写となりますが、開放からf2.8では、しっかりと解像しながらも、芯のあるピントの周りをフレアが包み込む幻想的な描写。ふわっとして優しい写りとなり、肌を綺麗に写すポートレートにも向いています。
ボケも明るい背景だと二線ボケがあり、現代のレンズにはない魅力があります。ニッコールレンズの中でも特に柔らかな、優しい描写です。
希少度の上がるレンズ
もともと、1960年の発売から1962年の50mm/f1.4が登場するまでの高性能レンズでしたので、生産自体は3年間のみというごく短い期間でしか生産されていません。
製造本数も39001本のみで、発売当時価格は2万4千円、当時の大卒初任給が1万円程度ですので、現在の価格だと50万くらいの特別な高級レンズとなります。
また、輸出向けはなく、報道機関や写真家といったプロ向けに販売されたようで、極めて限られた人物だけが使用することのできたレンズであることがわかります。
もともと限られた生産数と販売先である希少性に加え、生産から50年以上経過していますので、入手は年々困難になっています。オークションの出品を見かけたらラッキーと言えますね!見つけたら、次いつ出品されるか分かりませんよ。
現在のオークション出品
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スペック
- 発売日
- 1960年