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Ai ニッコール 50mm f1.2とは
ニコン現行で一番明るいレンズ
Aiニッコール50mm/f1.2は、ニコンの一眼レフ用大口径標準レンズです。
1978年の発売から現在も製造されるロングセラーレンズであり、現行のニッコールレンズでは最も明るいレンズとなります。
マニュアルフォーカスレンズのみ発売されており、AF版はありません。f1.2の後玉は非常に大きく、AF化することが技術的に困難であるためです。
この大きな後玉は、絞り連動レバーや開放f値連動ピンに光束が被らないよう複雑な形に削られており、完全な円形にはなっていません。Fマウント規格の限界まで挑んだレンズであるといえます。
f1.2のボケ味とは
f1.2の被写界深度の浅さは、APS-Cサイズ機でも驚くほどのピント面の浅さとして表現されます。
絞り開放ではベールに覆われたような幻想的なフレアがかかり、肌は柔らかく描写されます。ピントの合った部分はシャープに解像するため、狙った箇所をクッキリと浮き立たせます。
背景のボケ味は、光源がじわっと滲むような芯の残るボケ味。背景との距離を空ければ素直で大きなボケとなります。ウェットでありながらも条件によっては二線気味の賑やかなボケ味となり、クラシカルで味のある癖が楽しめます。
F2以上絞り込むと画面全体がスッキリして前ボケ、後ボケともに癖がなくなり、f2.8になると相当にシャープな像を結びます。最新の設計にはない遊びがいのあるレンズです。
非球面レンズを使わないため、絞り開放ではフレアがかかり、コントラストも高すぎず、残存収差も程よく補正されているため、ポートレート撮影にも愛用されています。
映画のように雰囲気を写し撮る
最新のレンズにはない味のある描写が魅力のニッコール50mm/f1.2。湿り気があり、雰囲気を残してくれるレンズはシネ的な表現をしてくれます。
最新の設計で諸収差を全て補正してしまったら、このような魅力は無くなってしまうでしょう。残像収差によって起こされる画の曖昧さの中に撮る人の気持ちが写し出されるように見えます。
現代のレンズにはない味わい深い描写です。50mmレンズの中ではこの「Aiニッコール50mm/f1.2」が一番のオススメですよ!
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スペック
- 発売日
- 1978年
- レンズ構成
- 6群7枚
- 絞り
- f1.2-f16
- 絞り羽根枚数
- 9枚
- 最短撮影距離
- 0.5m
- 重さ
- 360g