ヘクトール 73mm F1.9

Hektor 73mm f1.9

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ヘクトール 73mm F1.9とは

最も高価なレンズ

ヘクトール73mm/f1.9はポートレート用に設計された大口径中望遠レンズです。クセノン50mm/f1.5が登場するまでは、50mm標準レンズも含めて最も明るいレンズでした。

よく比較されるタンバール90mmよりも発売価格はずっと高価で、7225本のみ製造された希少価値のあるレンズです。

独特な描写から「クセ玉」として有名で、また、写真家の木村伊兵衛もポートレート撮影で使用したレンズとしても知られています。

バリエーションの多さ

製造本数が少ない割に外観デザインのバリエーションは豊富で、レアなオールブラック、オールクロームや、ブラックとニッケル、クロームとの組み合わせのものなどがあります。

製造前期のものはピント合わせをするとレンズの先端が回転し、後期は回転しない直進ヘリコイドを採用したものです。一部、距離計に連動しないモデルもあるようです。

滲みのレンズ

ヘクトールで撮影した写真は、しっとりとしていて見事な質感描写が素晴らしく、照合面から滲み出すようにボケていきます。ボケは2線で面白みのある効果が得られます。

オールドレンズらしく絞りの値によって描写が変化する魅力のあるレンズです。

同じ中望遠レンズとしてタンバールと比較されることも少なくありませんが、タンバールはソフトレンズであり、ヘクトールは「滲みレンズ」で、異なる個性があります。

また、描写の個体差が大きく、同じ写りをするレンズが二本と無いことも魅力の一つです。

現在のオークション出品

オークションの出品はないようです。

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スペック

発売年
1931年
マウント
ライカLマウント
レンズ構成
3群6枚
絞り
f1.9-f25
撮影距離
1.5m-無限
フィルター径
42mm
フード
FGHOO