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ズミクロン 35mm F2とは
ライカを買ったら必ず持ちたいレンズ
ライカを買ったら必ず持っておきたい基本のレンズであり、実際に多くの人が手に入れているのがズミクロン35mmです。
35mmはその場の雰囲気を自然に写すにはちょうど良い画角で、古くからドキュメントや報道写真家に好まれてるように、扱いやすく万能なレンズです。
広角レンズに強いレンジファインダーカメラであるライカは、ライカM2から最新のライカM7まで、ファインダーのフレーム枠は35mmが最も使いやすいようにデザインされていますので、このレンズとの愛称は抜群です。
先鋭に質感を捉えるズミクロンの描写
ズミクロンらしい、鮮鋭度が高く、階調豊かな表現力を持つレンズの描写です。
ライカのレンズは何より質感描写に優れていて、35mmという誇張のない画角で被写体の存在感を強く写し出すのが他のレンズにない魅力になっています。
絞り開放からクリアで、絞りを絞っていくことで緻密でシャープになっていきます。最新の非球面レンズ採用のモデルでは絞り開放から性能をいかんなく発揮します。
また、鮮鋭度だけでなく、ハイライトに被写体が溶けこんでいくボケ味の美しさにも魅力があり、ズミクロンのボケを活かした写真に惚れ込む人も少なくありません。
どのような撮影条件も選ばない優秀なレンズであり、長きに渡って絶大な人気を誇ってきた理由でもあります。
伝説の8枚玉
1958年に発売された初期のズミクロン35mmは特別に人気のあるモデルで レンズの構成から「8枚玉」と呼ばれています。
モノクロの豊かな階調表現もさることながら、美しい鏡胴のデザインや、ピントリングのストッパーに収まるフィーリングのなど造りの良さも相まって、中古の美品はコレクターズ・アイテムとなっており、大変高値で取引されているのです。
また、50mmレンズ以上の画角に対応したファインダーを持つライカM3に対応した、35mmの画角でファインダーを覗くことができる「メガネ付き」と呼ばれるモデルも存在しています。
その他、ズマロン35mmにもあるような、脱着式マウントリングを採用したバルナック型にもM型にも対応するものもあります。
カラーに考慮した設計の「6枚玉」
1969年に発売された第2世代のズミクロン35mmは、絞りリングに操作のためのツノのような突起が付いているので、「ズミクロン35mmツノ付き」とも呼ばれています。
カラーフィルムでの撮影を考慮したレンズ設計となり、カラーでの立体感表現は最新のアスフェリカルモデルに勝るとも劣らない素晴らしい性能を発揮します。
非球面化された現行モデル
アスフェリカルモデルとなった現行のズミクロン35mm/f2は、周辺画質が向上した上、絞り開放から凄まじいシャープさで被写体を写し撮ります。
ピント面の切れるような描写がある一方で、豊かで丸みの帯びた階調とまろやかなボケ味が柔らかく包み込みます。
M型ライカの実質的な標準レンズである35mmレンズとして、サイズのコンパクトで美しい描写のズミクロンは、ライカレンズとしては手が届きやすく、初めてでもオススメできる一本です。一生モノのライカには一生モノのレンズで楽しみたいですね。
現在のオークション出品
バリエーション
- 第1世代
- 1958年発売。カメラ好きの間では「伝説の8枚玉」と呼ばれ、人気の高いレンズです。「メガネ」と呼ばれるアタッチメント付きのモデルでは最短撮影距離は65cmまで近づくことができます。
- 第2世代
- 1969年発売。ピントリングを操作しやすいように突起(ツノ)の付いたモデルです。カラー撮影向けに設計されているので、色味は前モデルより改良されています。
- 第3世代
- 1979年発売。いわゆるニュージェネレーションと呼ばれるレンズ。20年近くも生産されたロングセラーレンズで、多くの人が愛用しています。
- 第4世代
- 1997年発売。前モデルから突起が外れて、前玉が大型化していますが、描写はほぼ同じような傾向があります。
- 第5世代
- 2006年発売。非球面レンズを採用した現行のレンズです。
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スペック
- 発売年
- 1958年
- マウント
- ライカMマウント
- レンズ構成
- 6群8枚(第1世代)、6群8枚(第2,3世代)、5群7枚(第4世代~)
- 絞り
- f2-f16
- 撮影距離
- 0.7m-無限
- フィルター径
- 39mm
- フード
- IROOA