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スーパーアンギュロン 21mm f3.4とは
最高の性能のためにシュナイダー社から供給された超広角レンズ
スーパーアンギュロン21mm/f3.4は、ドイツの名門光学メーカーであるシュナイダー社から供給されたライカMマウントレンズです。
超広角レンズの設計・製造には高い技術が要求されるため、当時のライツ社は超広角レンズを他社に作ってもらっていたのです。なお、ライツが独自に超広角レンズを出すのは1980年のエルマリート21mm/f2.8からとなります。
ライカレンズのファンの間でも人気の高いレンズで、格調高いデザインと重厚な角型フードの美しいライツ黄金期を象徴する一本です。
クローム鏡胴とブラック鏡胴、そしてライカM5,CLへの対応
レンジファインダーカメラの構造を活かしたバックフォーカスの短い設計です。レンズの両端に大きな凹レンズを置いた対称型で、後玉が後に飛び出ているため、ボディに装着するとコンパクトに収まります。
1968年頃からデザインに変更があり、色は銀のクロームメッキから黒のブラッククロームへと変わります。また、製造番号が「2473251」以降のものはライカM5やライカCLといった測光機能の付いたカメラに装着できるように改良されています。
この世代のライカカメラは測光のためのアームがボディ内部に伸びており、アームがレンズが干渉してしまうのです。そこで、該当するシリアルナンバー以降のスーパーアンギュロンではアームが出ないようにしたのです。
なお、ライカM6以降の幕面測光機種でも正確な測光は行えません。これを解消したのがエルマリート21mm/f2.8です。
歪みない空間描写
対称型レンズは大判用レンズにも使われるレンズ構成で、その歪みのないシャープな描写は世界的に高い評価を受けています。
その特性上、歪曲収差が軽減され、なだらかに周辺光量が落ちていく空間描写は魔法のようで、とても心地良い雰囲気を醸し出します。これがスーパーアンギュロンの"広角レンズらしい"人気の描写です。
コントラストが程よくあり、カラーでは彩度の落ち着いたナチュラルな発色。モノクロでの撮影で特にその良さが発揮されます。
シャープさはエルマリート21mm/f2.8よりも良いという評価で、絞り開放からも滲みが少なく安心して使えます。
f3.4モデルの方が流通数は多い
長年に渡って生産が続けられたレンズであり、流通数は先代のf4より豊富のようです。
優れたメッキ技術に依る美しい鏡胴と無限遠のクリックストップの精巧感を求めて初期型を探す人も少なくないために、同じレンズでもシルバーの初期モデルは価格が高めになっているかもしれません。
レンズのクモリが発生しやすいレンズであるため、状態の良い個体を手にするのが良いでしょう。
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スペック
- 発売年
- 1963年
- マウント
- ライカMマウント
- レンズ構成
- 4群8枚
- 絞り
- f3.4-f22
- 撮影距離
- 0.4m-無限
- フィルター
- 48mm